ロストバゲッジした経験はありますか??
海外旅行に行った時に困る最大のトラブルの一つと言ってもいいのが、ロストバゲッジ(ロストバゲージ・Lost baggage)です。
これは、出発空港で航空会社に預けた荷物が到着空港の荷物受取所で出てこない、というトラブルのことです。
たいてい海外旅行の際は着替えやお土産で大荷物になりがち。出張の場合だと、大切な書類やスーツ等も入っていることも。
そんな大切な荷物の入ったスーツケースが、荷物受取所のターンテーブルになかなか出てこないときの不安・焦り、そして出てこないままターンテーブルが止まってしまった時の絶望感。。。
体験した人しかわからないと思いますが、本当にびっくりするくらい焦ります。逆に疲れや眠気も吹き飛んでしまいます。そして数分後絶望感を感じ、今後のことを考え、疲れがめちゃくちゃ出てきます。
ある意味とてもいい体験ができ、今後の話のタネになることは間違いないでしょう。
さてここでは、私がロストバゲッジしたミュンヘン空港での体験、及び、ロストバゲッジした際の心構え・最低限の対策について、書いていきます。
参考になれば幸いです。
ロストバゲッジ at ミュンヘン空港 by フィンエアー
フライトと原因
先日私の荷物が出てこなかったのは、フィンエアーを使って、ヘルシンキ経由でミュンヘンに行った時のことでした。
・航空会社 : フィンエアー(FINNAIR)
・フライト :
AY074便 成田(11:55) ⇒ ヘルシンキ(15:10)
AY1405便 ヘルシンキ(16:20) ⇒ ミュンヘン(17:50)
恐らく原因は、成田からの便が遅れ、乗り継ぎ時間が短かったことです。
まず、元々70分しかトランジットの時間がないのに、到着した時点で残り50分弱しかありませんでした。
そして、ヘルシンキ空港の入国審査も超大混雑状態でした。(ヘルシンキ空港は15時頃にアジアからの便が多く到着するので、いつもかなり混雑しています。さらに言うと自動化ゲートの写真撮影装置がかなり使い物にならず、何度もやり直しさせられるので、ここでかなり時間を食います。なるべく空いてる列を見極めて並ぶしかありません。)
入国審査後は、搭乗ゲートに向かってダッシュ!コンパクトな空港とはいえかなり疲れました。。。
結局、僕ともう一人の乗客が発車予定の10分前にゲートに到着し、搭乗したと同時にゲートクローズ!(歩いてたり、トイレに寄っていたら、間違いなく乗り遅れてましたね。)
という、かなり慌ただしいトランジットでした。
人間でさえ超ぎりぎりだったので、もちろん荷物は置き去りにされたようでした。
(このような時は航空会社内で、フライト間の荷物の受け渡しの有無の確認ってどうやって行っているのか不思議です。)
ミュンヘン空港にて荷物が出てこない。
慌ただしいトランジットを終えて、ほっと一息したのもつかぬ間、次はミュンヘン空港にてトラブルが発生しました。そう、ロストバゲッジです。
今回は社用だったのでビジネスクラスに搭乗していました。
その場合は、荷物にも優先タグが付き、かなり早いタイミングで荷物がターンテーブルから出てくるのが通常です。
しかし、自分の荷物がいくら待てど出てきません。
もう優先タグのついていない一般乗客の荷物が多く流れてきます。
もうこの辺りで不安いっぱいとあきらめモードです。
20分ほど待ち、ターンテーブルが止まり、ロストバゲッジが確定しました。
絶望感です。
とりあえず気持ちを落ち着け、荷物受取所の一角に設置されていたバゲッジクレーム(Baggage claim)に向かいます。
荷物が無くなったとか、破損していたとか、問題があった場合はとりあえずここに行ってください。
ここで交渉しなければ、問題なかったとみなされ、後からメールやTELで文句を言っても一切受け付けてもらえない可能性が高いです。
日本の航空会社(JAL・ANA)ならまだ優しい対応があるかもしれませんが、海外の航空会社の場合、「なぜその場で言わなかったのか?今さら言っても無駄だ。以上。」と言われます。
まあその通りですので納得せざるを得ませんが、慣れてない日本人にとっては面食らうこともあります。
落ち込むのは仕方がありませんが、今後の状況を少しでも良くするためにはこの時にしっかりと動くしかありません!
ちなみに、ここも注意ですが、空港によってはバゲッジクレームには担当員が一時的(到着直後)にしかいなかったり、そもそも常設のバゲッジクレームがなかったりします。よって問題が起きたときはすぐに行動することが鉄則です。
落ち込んでどうしようどうしようと悩んだり、ネットで情報を調べていると、バゲッジクレームに交渉しに行くことすらできなくなるので要注意です。
さて、とりあえずバゲッジクレームに行きますが、荷物が出てこなかったのは、自分ともう二組程度しかいませんでした。
自分の番になり状況を伝えると、「フィンエアーの問題なので、税関の外にあるフィンエアーのバゲッジクレームに行け。」とのみ言われました。
一度税関を通り抜けると、もうここには戻ってこれないので、本当に外に出てよいのか不安になります。
でもそれ以上何も情報をくれないので、とりあえず場所を聞いてそちらに向かいます。
フィンエアーのバゲッジクレームにて
所々で空港のスタッフに道を尋ねながら歩くこと5分、やっと到着。
ここのスタッフは意外にも親切だった。
乗った便、荷物番号(出発空港で荷物を預けたときにもらえるチケット)、荷物の特徴、今後の行き先(宿泊先)を聞かれます。
ここで荷物の特徴を伝える時、つたない英語だと色や大きさ程度しか伝えられないので、スーツケースの写真を撮っておくと便利ですね。
以前ブリティッシュエアーに乗ったときにロストバゲッジが起きたときは、「後で宿泊先に届けるように手配するから待ってろ、以上。」でした。
しかしフィンエアーはすごく親切で、保証金を頂くことができました。
ビジネスクラスの場合135ユーロ、エコノミークラスの場合70ユーロでした。
代わりに、「もし万が一スーツケースに何か問題が起きていても(最悪、見つからなかったとしても)、文句は言いません」という誓約書に署名をさせれます。
135ユーロ渡すから他には一切文句を言うなってことですね。
まあそれでも僕の場合は、まだヘルシンキの空港に荷物が存在するってことをスタッフに確認がとれていたので、ここから紛失する可能性はまずないだろうと考え、署名に合意しました。
てことで、135ユーロゲット!
以下のような、封筒にクレジットカードが入っています。
インターネットにアクセスし、もらったピンコード入力すると使えるようになります。
僕は、ちょっとお買い物に使った後、後はATMですべて現金化してしまいました。
二日後に荷物が到着
実はミュンヘンが最終目的地ではなかったのでさらにここから飛行機に乗って移動しました。
(最終て目的地まで通しのチケットを購入出来たらよかったのですが、急遽行き先が変わったため、ミュンヘンで一度荷物をピックアップする必要があったのです。)
最終目的地にはヘルシンキからフィンエアーで飛ぶ便はなかったのですが、ルフトハンザ航空を使ってスーツケースを運んでくれたようです。(フィンエアーはワンワールド、ルフトハンザはスターアライアンスで、アライアンスは違うけどそこは対応してくれるようですね。)
ホテルのフロントに荷物が届いていました。(フロントにも事前にその旨伝えておくとよいですね。)
48時間後に無事自分の手元に戻った荷物、本当にほっとしました。
予防策
ロストバゲッジにあうかどうかはほぼ運だと思います。
ロストバゲッジが起こりやすい航空会社も話には聞きますが、たとえ日本の航空会社でも起こるときには起こります。
運悪くもロストバゲッジした時に対する対策を私から6点お伝えします。
1. 下着・スーツを機内持込荷物に入れておく
まず下着は最低でも1日分は入れておきましょう。
万が一何か起きても現地で買えばいいと思っている人がいるかもしれません。
しかしフライトが遅れて現地到着が夜遅くになり、店が閉まっているかもしれません。
また、宗教的な要素によって、特定の曜日の商店の営業が禁止されており、店が開いていないかもしれません。
僕の体験談としては、ドイツに土曜日の20時ごろ到着した時にロストバゲッジが発覚したことがあります。
20時なので既にその日は全ての店がクローズ状態。
またドイツでは国の法律で安息日である日曜日の商店の営業が禁止されているので、翌日も何も買うことができない。(レストランや駅のキオスク程度しか空いてなく、薬局・デパート・H&M等の大手店舗も全てクローズしていました。)
十数時間飛行機に乗って、汗をかいた下着を48時間近く買えられなかったのはかなり気持ち悪い状態でした。
しかも季節は夏です。。。
よって、最低でも1セットは下着を持っていくことを強くお勧めします!
2. かばん・スーツケースの写真を撮っておく
これは上で説明したように、バゲッジクレームで特徴をいろいろ聞かれることがあります。
写真があれば、簡単に説明することができます。
ロストバゲッジが起こったときは意外と混乱しているものなので、客観的に説明できる写真を持っていると助かります。
3. フライト・ホテルの住所を控えておく
個人ツアーで空港に迎えに来てもらう手はずになっていることなどもあると思いますが、自分が宿泊するホテルの名前・住所等々はきちんとメモしておくことをおすすめします。
バゲッジクレームの担当者に聞かれた際に、何もわからないと正直もうお手上げです。
これがあれば、バゲッジクレームの担当者がホテルに電話し、荷物が届く旨を伝えてくれることもあるので、絶対に控えておくことをおすすめします。
(バゲッジクレーム以外にも迷子になったとき等々で必要になるのでこれは必須ですね。)
4. 携帯のモバイルバッテリーをもっていく or 飛行機で携帯を充電しておく
上で上げたメモ等々を携帯に保存しておく人も多いと思います。
写真を撮ったり、メモとして残しておいたり。
しかし携帯の電池は意外とすぐになくなるもの。
問題が起きないと思ってゲームをしていたり、問題発生後も知人や会社に電話してたり、なんやかんやですぐに電池残量は減っていきます。
充電器をスーツケースに入れていた場合などは、異国の地で情報を取る手段さえなくなってしまいます。
もちろん空港にも充電スペースはありますが、到着時刻によっては使えない場合もありますし、限られた海外旅行の中で充電のために特定の場所を動けなくなるのは困りものです。
また最近の飛行機はエコノミークラスでも各椅子にUSBポートがついている場合が多いです。
飛行機に乗った際は忘れずに携帯の充電を満タンにしておきたいところです。
5. できればすべて機内持込荷物のみで済ませる
これができると正直すごく楽ですし、根本的な不安要素の解消になります。
お土産でスペースを取るのであれば、お土産用の折り畳みバックは別に入れておき、帰りのみ荷物を預けるのも一案です。
また、スーツケースやカバン自体をお土産として購入するのもありですね。
実際私はロストバゲッジを何回か体験してからは、機内持込が可能な国内2泊程度用のスーツケースで海外にも行っております。
意外とうまく詰め込むと何とかなるものです。
着替えも全日程文持っていくのではなく、ウタマロ石鹸などを持っていき、下着やYシャツを毎日手洗いするなどすれば、大幅に荷物を減らすことが可能です。
6. 最悪の事態を常に想像しておく、そして、良い経験だとプラス思考に考える
海外旅行はワクワクで楽しいものです。
でもロストバゲッジという身近に起こりうる、そして防げないリスクというのも付いて回るものです。
そのような事態が起こる可能性があるということを頭に入れておくだけでも、その場での心の持ちようが変わります。
そのような時の対策がガイドブックに書いていないのがいつも不満に思うことです。
そして何より、このロストバゲッジをどうとらえるかです。
その場は確かにものすごくつらい状況です。
でもこの経験をしたことがある人はそれほど多くないので、今後の人生において滑らない話の一つ・鉄板の持ちネタになることは間違いなしです。
少しでも楽しい話題になるように気持ちを切り替えましょう。
まとめ
- ロストバゲッジした時はその場の交渉が大切!
- 1日程度は行動できるアイテムを機内持込荷物に入れておく!
- 最悪の事態を頭の片隅に置いて旅行の計画をする!
- いい経験と捉え、プラス思考で行動する!
起きてしまったものは仕方ありません!
あとはそれをどのように楽しむか、プラスに考えるかにつきます!
そのためにも、最悪の想定と準備を事前にしておくことをおすすめします!
Have a nice trip!!!
記事まとめ(キャンプ、海外・国内旅行)